一日目、 カシャパンパ〜ヤマコラル    
    (Cashapampa〜Llamacorral)



 歩いた日:2007年6月4日
 コース:Cashapampa→(昼食40min)→(4h20min)Llamacorral  
合計時間4h20min  標高差 850m  最高標高 3,750m 

トレッキング出発前日に、ロバに積んでもらう寝袋や着替えなどの荷物と自分で持つデイパックの荷物の仕分けをする。
朝7時、ホテルに三菱のRV車が迎えに来た。車にはガイドのマルコにコックとコック見習いの2人、それにロバに積む荷物が満載されている。別のホテルで同行する若い2人をピックアップしワラス(Huaraz)を出発。
舗装された片側1車線の幹線道路をリオ・サンタ川(Rio Santa) に沿って走る。全般に下り坂でカーブの多い道だが、かなりのスピードで走る。道路には小さな群れの羊が横切るし、犬が走るし、人が通る。こんな車道をどんどん走る。

カラツ(Caraz)の市場前で、
左はガイドのマルコ



ワラスから800mも高度が下がった標高2290mのカラツ(Caraz)町で幹線道路を下りる。ここで屋根付きの市場に立ち寄りトイレ休憩。雰囲気はインドネシアやマレーシアの市場と似た感じ。何となく南アジアにいる気分になる。

カラツからは細い砂利道、車は左右前後に揺れながら幾つかの村を過ぎる。殆どの家は日干しレンガの家、人々は民族衣装を着てのんびりと行き来している。羊の群れが横断するのを待つ。どの村にも犬が沢山いて皆放し飼い。しかも車が来ると猛烈に吠えながら追いかけてきて、車の前輪に飛び掛るので、運転手はシッシと追い払いながらの運転をしている。
更に走ると傾斜地を斜めに削り取っただけのガタガタ道になり、歩くようなスピードでジワジワと高度を上げる。ホテルを出てから約2時間半、ようやくトレッキングのスタート地点・カシャパンパ(Cashapampa 2900m)に着いた。

カシャパンパのサンタクルス・トレックのスタート地点
後方のの2人は同行した2人、身体がデカイ

この村で荷物を運ぶロバ6頭と非常用の馬1頭、それにロバ使いの2人と合流した。今日一日のスナック菓子やリンゴをもらう。スタート地点で1人5ソール(約200円)の入山料を払い、車からロバに荷物を積み替えている間に、ガイドと我々は先に出発した。時間は10時半、快晴だ。



歩いてきた谷を振り返る



直ぐサンタクルスの狭い谷に入り、さほど大きくない川に沿って歩く。両側に荒れ果てた山肌が見えるだけで、何の変哲も無い登りをダラダラと歩く。出発点の標高が2900mとそんなに高くないせいか猛烈に暑い。足が重く上がらない。ゆっくりゆっくり歩く。オーストラリアとイギリスの若い二人はさっさと先を行く。後から出発したロバ隊とコックが追い抜いていく。少し谷が広くなった所でコックがコカ茶やコーヒーを作って待っていてくれて昼食。



昼食の後、更に谷をさかのぼる。少しづつ谷が広くなりほぼ平らな道に変わり気分も楽になる。谷川も緩やかな小川になり草原が現れると、正面に2日後に越えるウニオン峠(Punta Union 4760m)と、その左にタウリラフ(Taulliraju 5830m)の白い山が見え出す。やっと景色が良くなってきた。暫く歩くとテントが見えた。第一日目のキャンプ地・ヤマコラル(Llamacorral 3750m)に着いた。時間は午後3時半、大部分が山陰に入り日陰は寒い。

正面遠くに目指すウニオン峠(Punta Union)
  その左の白い山はタウリラフ(Taulliraju 5830m)
最初のキャンプ左のテントは食事用
右のテントはロバ使いとコックの宿舎  

テントは先にロバ隊が着いて張ってくれたものだ。我々夫婦と若い2人の為のテントが2張り、ガイド用の小ぶりのテントが1張り、食事用の大型テントとロバ使いとコック用の大型テントが各1張り、それにトイレの小さなナテントが1張りあり、小さな集落のようだ。食事用のテントの中には長テーブルと椅子が並べられている。
我々のテントに入り着替えていると、お湯の入った洗面器と小さなタオルを持ってきてくれ、コカ茶をカップに入れてくれる。手と顔を洗い身体を拭き、コカ茶を飲んでホッとする。
夕食は6時半からとのことで、仮眠。
夕食は、スパイシーなスープとチキンライスとパン、デザートはパパイヤ、最後はコカ茶や紅茶やコーヒーやココアと飲み物も豊富。ヨーロッパ人の客を主にしているので紅茶の種類も多く用意されていた。

外に出ると満天の星。空が明るいと言うか白いというか、大小入り混じってびっしりと隙間無く星があるように見える。
若いときに始めて北アルプスに登った時に、こんなに沢山星が見えるのかと星空の素晴らしさに驚いたが、それ以来の大感激だ。
ニュージーランドでも、カナダ・ロッキーでも、ヨーロッパ・アルプスでも綺麗な星空は何度も見たが、北アルプスの記憶を越える星空を見ることが無かったので、自分の目が悪くなったせいだろうと思い、もうあの感激を味わうことは無いだろうと半ば諦めていた。それだけにうれしかった。




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