デイ(日帰り)ハイキング
@ヤカ谷とラバルカ氷河 (Llaca Valley & Ranrapalca Glacier)


登る途中から見たラパルカ氷河
山は、ラパルカ(Ranrapalca 6162m、右)と
サパルカ(Ocshapalca 5891m、左)  
ワラス(Huaraz)に着いた次の日に、さっそく高度順応のハイキングに出かけた。私達夫婦にガイド1人、オンボロカローラのタクシーに乗る。ヤカ(リャカ)谷に沿って遡り、車で行ける最終地が登山口で標高は約3800m、そこから標高差200mの緩い登りで、着いたところはラパルカ氷河を真正面に見る展望地。迫力ある6000m峰を直ぐ近くで見ることができた。帰り道はモレーンを登り返してヤカ湖(Lake Llaca)の上に立つ。短い歩きで素晴らしい景色が見られるが、その苦しいの何の。4000mは60歳以上の2人には予想以上にこたえた。

インターネット情報
     ワラス近辺の地図(英語):Quilcayhuanca-Cojup-Ishinca

 歩いた日:2007年6月02日
 コース
ワラスのホテル⇒(車で40min)Wilkawain遺跡⇒(車で55min)登山口→(1h25min)展望地(昼食)→(30min)Lake Llaca→(20min)登山口⇒(1h30min)ワラスのホテル

合計時間:2h15min  最高標高:4000m  標高差:200m


ウィルカワインの遺跡
ガイド(名前はヒサオ)がホテルに迎えに来て、ガイド会社が手配したタクシーに乗る。ワラスの町から舗装の無いガタガタ道に入る。台地の斜面を削った坂道をグニャグニャと登るがとても車道とは思えない。水が引けた川のように石ころだらけの所もあれば、1m以上もある大きな石が転がっている所もある。4駆でも大変な道だと思うのに、車はくたびれたカローラだ。
小さな集落を過ぎ小屋の前で下りる。ここは標高3400m、ウィルカワイン遺跡(Wilkawain)を見るので1人4.5ソール(約180円)を払う。数人が入り口でたむろしていたが、その内の1人が案内をしてくれる。8世紀から11世紀のプレ・インカ時代の遺跡でお墓のようだ。中に入ると、内部は3階になっていて各部屋は迷路のようにつながっている。


ヤカ谷を進み右端の山
ラパルカの氷河に向かう


遺跡見学を終えて再び車に乗る。高原状の台地を走り、やがてヤカ谷(Llaca Valley)に入る。翌日歩いたマカシカ・ヒル(Macashca Hill )より見た左の写真の谷がヤカ谷で、急に左右が狭くなる。
谷に入って直ぐの所に道路を塞いだ竿のゲートがあり男が立っている。ガイドはここで20ソール(約800円)を払った。村の私設の料金所で入山料のようだ。
これを過ぎ、谷をどんどん登る。相変わらずの悪路だ。
小さなダムが見え、その下で道路は終わる。ここが登山口で標高は3800m。

正面に真っ白な山が見える。右の山はRanrapalcaと書いてあるがガイドはラパルカ(6162m)と言っていた。左の山はOcshapalcaでサパルカ(5891m)と言っていた。モレインの堆積を右に見て、さほど急ではない上りをゆっくり歩く。歩き出して直ぐ息が切れる。両手に持つストックに力が入らない。足も上がらない、休み休み登るが苦しい。ようやくラパルカ氷河を下に見る展望地に着いた。標高4000mだそうで標高差200mを1時間半もかかってしまった。
景色は抜群、真っ白な山と氷河を正面にして昼食をとる。ガイドが2人分のランチボックスをここまで運んできてくれた。ランチを自分で持たない贅沢なハイキングだが、それでも苦しい上りだった。
不思議に食欲はある。ゆっくり1時間ほど休んだ。

右・ラパルカの山、
左・サパルの山(標高4000mにて)
ラパルカ山とラパルカ氷河
(標高4000mから)
 拡大→

下りは楽だろうと思ったが、そうではなかった。やはり息が切れる。下りでも足早には歩けない。途中でガイドが左側にせり上がったモレインの上に向かって登りだした。何で登るんだ、と思っても付いて行くしかない。距離は短いが急な登りで、胸の左上あたりがキリキリ痛みだした。ムカムカと吐き気もする。ミエが振り返って私の顔色が悪いと言う。
やっとモレインの上に立った。下に氷河湖のヤカ湖 (Lake Llaca)が見える。なかなかの景色だが気分は最悪。ミエはさほどの苦しさはなさそうだ。湖を見下ろしながら狭いモレインの上を歩いて下る。

氷河湖・ヤカ湖の上部 氷河湖・ヤカ湖の下部

車から見えたカシャン(左)と
ウルアシュラフ(右)の山

登山口に戻り車に乗り暫く走り出すと気分が良くなってきた。顔色も戻ったとミエが言う。明日のハイキングと明後日からのトレッキングは大丈夫だろうかと心配がチラッと頭をよぎったが、車道から見え出した白い山・カシャン(cashan 5586m)とウルアシュラフ(Uruashraju)を眺める内にそんな心配は忘れてしまった。




ガイドの名前はヒサオと言う日本人の名前だが、れっきとしたインディオである。彼の親父さんは日系人の友達が多く、子供の名前を日本人名にしたそうだ。前日ホテルまで送ってくれたエリはヒサオの兄貴でヨコチという日本名を持っている。また、ブランカ山群の最後の日のハイキング・ガイドは彼の弟でローランド・ヨシオと言う名前だった。



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