ペルー・アンデスのトレッキング事情


ペルーの旅行ガイド本を見ると、スリ・置き引き・首絞め強盗・ぼったくりタクシーにニセ警官など、注意しなければならないことが山ほど書いてある。山歩きは安全なのかと不安になるが、ウェブ上のトレッキング体験記などを見ると、さほどの心配はいらないように思えたので、思い切って6000m峰が並ぶブランカ山群とマチュピチュ遺跡への古道・インカトレイルのトレッキングを計画することにした。
歩いた標高は2500mから4900mで、予想通りの苦しい歩きだったが、トレイル全般に危険な所は無く、次々に現れる真っ白な氷河の山と多くのインカの遺跡を満喫することができた。
今回のペルー・アンデスの山歩きは、ニュージーランドやカナダやヨーロッパ・アルプスの今まで行った山歩きとは景色や標高が違うばかりでなく、計画を進める上においても、実行する上においても、ペルーの街を歩いても、大分様子が違うのを実感した。できるだけ具体的に書くよう努力してみようと思う。
豚を連れた農民と日干しレンガの家
ブランカ山群トレッキンギの通過村



@旅行ガイド本

地球の歩き方・ペルー編が旅行については詳しいと思ったが、トレッキングの情報をこの本から得るところは殆ど無かった。トレッキングのガイド本が他にないか探してみたが、まとまったものを見つけるこはができなかった。



Aインターネット上からのトレッキング情報

今回、トレッキング先として選んだのは、ブランカ山群とマチュピチュのインカトレイルですが、その殆どの情報はインターネットを検索して入手し、分からないことや疑問点は現地に問い合わせをして計画を立てた。


(A)ペルーのアンデスを歩くには大きく分けて次の4つの方法がある。

(a)日本からのペルー・トレッキング・ツアーに参加する
安心で簡便ですが、これ等のツアーについては今回調べていません。 


(b)現地に詳しい日系または日本人駐在員のいる旅行会社に申し込む
日本語で連絡が取れるので、安心して自分に合ったスケジュールを組むことができ、予約もスムースにできると思います。しかし、やはり料金は割高になるようです。 また、ガイド付きトレッキングは通常現地のガイド会社とのタイアップとなっているようです。普通は英語のガイドですが、日本語ガイドもあるようです。
色々な旅行会社がありますが、主なものをあげると
  風の旅行社
  メルカードツアー・ペルー
  Nishikawa Travel(ニシカワ・トラベル)
等があります。
もしこれ等の旅行会社に申し込む予定がなくても、旅行会社のウェブサイトに一度目を通しておくと、ペルーの実情やどんなトレッキング・コースがあるかなど、役に立つことが結構多いと思います。    


(c)現地のガイド会社に申し込む

現地のガイド会社が英文でウェブサイトを開いております。手間隙掛けてもという人に向いています。私達の場合も暇だけはたっぷりあるので、色々探して調べて現地のガイド会社に申し込みました。
「ペルーの現地に直接問い合わせしたり、予約をしたりしても、ルーズでなかなかうまく行きませんよ」、という話も聞いてはおりましたが、予約をしたガイド会社は、問い合わせにも丁寧な返事が直ぐ返って来たし、意思疎通も特に問題は有りませんでした。主に欧米人を顧客としているはずなので、そんなにいい加減ではないと思います。
 
現地のガイド会社は沢山ありますが、調べた所では
*ブランカ山群のトレッキング。ワラス(Huaraz)地域
  Peruvian Andes Adventures(英) 
  Cordillera Blanca Adventures(英)
  Pony's Expeditions(英)
  
*インカトレイルのトレッキング。クスコ(Cuzco)地域
  Peru Treks & Adventure(英)
    SAS Travel Peru(英)
  Q'ente Adventure Trips(英)

*ペルー全域のトレッキング
  Peru Bergsport(英)
  Peru Gateway Travel(英)
等です。

ブランカ山群では Peruvian Andes Adventures に申し込んだ。掲載内容が分かり易かったのと、経営に参画しているニュージーランド人の女性ガイドが質問に詳しく答えてくれた。

インカトレイルはニュージーランドの女性ガイドから紹介を受け Peru Treks & Adventure に申し込んだ。


(d)ガイド無しでトレッキングをする
ブランカ山群のトレッキングは国立公園の入山料(2007年時点で、シーズン料金US$21または65Sole)さえ払えば、誰でも歩くことができる。ただ山小屋の類は無く、テントと食料を担いだ標高4000m以上のトレッキングとなる。ガイド無しでも荷物搬送用のロバとロバ使いのみを雇うことができるようです。

インカトレイルはガイド無しでトレイルを歩くことは禁止されていて、必ず何れかのツアーに申し込む必用があります。

(B) ブランカ山群とインカトレイルのウェブ地図
   ・ブランカ山群・ワイワッシ山群地域 / ブランカ山群地域の地図
    
   ・インカトレイル地域の地図



 B歩いたガイド付きトレッキング


(A)ブランカ山群のガイド付きトレッキング

(a)インカトレイルとブランカ山群の両方をトレッキングする場合、どちらを先に歩くべきか
インカトレイルは3泊4日で2400m〜4200mの標高を歩くのに対し、ブランカ山群は短いのでも4泊5日で2800m〜5000m弱の標高を歩く。インカトレイルの方が易しいと思い、当初はインカトレイルを先に歩いてからブランカ山群を歩く日程にしていた。
所が、ワラスのガイド会社が言うには、
「インカトレイルを先に歩いてきたパーティーは疲れ果ててワラスに来る人が多い。インカトレイルはアップダウンがキツイが、ブランカ山群はそれほどでもないので、ブランカ山群を先にした方が良いのでは」
とのことだった。提案を受け入れ、ブランカ山群を先に歩くスケジュールに変えた。
歩いた結果は、提案どおりブランカ山群を先、が正解と思った。しかしその理由は違うように感じた。ブランカ山群の場合はパーティーが少人数なので、自分に合った歩きがし易いが、インカトレイルの場合は大人数なので、自分のペースに合わせるのが難しい。高度順応ができていない状態で、インカトレイルを先に歩いた場合は苦しい事になりやすい、と思った。

(b)高度順応ウォーキング(Acclimatisation walk)
ブランカ山群のトレッキングに入る前に、高度順応の為、少なくとも2日間のデイ・ウォーク(Day Walk)をしておくよう、どこのガイド会社も推奨している。デイ・ウォークのコースはガイド会社も色々と準備しているので、選んで予約することができる。
ケブラーダ・ウルタ・トレック
のウルタ山

(c)リマからワラスへの交通やワラスのホテルの予約
トレッキングの予約と同時に、リマからワラスへの交通やホテルの予約をガイド会社でしてもらえる。必用ならリマのホテルの予約もしてくれるようだ。

(d)トレッキングのスタイル
ガイド会社によって多少の違いがあるが、基本は同じだと思う。私達が申し込んだガイド会社の例で説明すると。
1パーティーのトレッカーの人数は2人から6人、これにガイドとコックとロバとロバ使いが付く。
テント泊で、朝・昼・夕の食事以外に、毎朝果物やキャラメルなどの行動食が配られ、午前と午後の中間時間にお茶の時間がある。
デイパック以外の装備や食料の搬送は全てロバが運ぶ。トレッカーが5人以上の場合は、緊急用に人を乗せる馬が用意される。私達は人数が2人なので同行者を希望した所、ガイド会社のホームページに実施日とトレッキングコース名が掲載され、同行者を募集をしてくれた。次に書いたように、パーティーの人数が多ければ多いほど、一人当たりの料金は安くなる。
結果はペアーの同行者の申し込みがあり、トレッカーは合計4人となった。

(e)料金(2007年時点)
私達が申し込んだガイド会社の場合で説明すると、
料金は5泊6日のトレッキングで2人の場合は1人当り US$624。人数が多くなるほど一人当りは安くなり6人の場合で1人US$402になる。。ワラスから登山口までの交通は料金に含まれている。
英語を話すガイドの場合は追加料金US$90(一日当りUS$15)が必用。また、5人未満の場合は緊急用の馬は用意されないが、US$42(1日US$7)を払えば行程全てに馬を用意してくれる

分からないのがチップ。どの程度の金額が良いのか、チップの習慣のない我々には難しい所なので、ガイド会社に問合せをした。その回答は、「決まった金額は無く、幾らとは言えない。サービスによって受けた人がどう考えるかで判断してもらいたい。参考に彼らの日当を連絡するので、チップの目安としてほしい」と言って次の内容を連絡してきた。
ガイドの日当;US$60(180Sol)/日、コックの日当:US$25-30(75-90sol)/日
このメールを同行したオーストラリア人のペアーに見せたら、2人(夫婦)でガイドは160ソール、コックは60ソール、ロバ使いは50ソールにしようという事になった。収入の10%から15%程度をチップとしてあげたことになる。

(f)装備
ガイド会社のホームページに装備一式が詳しく載っているが、通常のトレッキングの装備で特に問題は無い。
ただ、昼は20℃程度で直射日光が強くティーシャツでもOKだが、夜はマイナスになるので、しっかりしとした防寒着が必要です。寝袋は4シーズンのものが必用で、無ければ有料で貸してくれます。
私達は3シーズンのものしか持ってなかったので、一つは3シーズンを2枚重ねで使い、もう1つは借りた。2枚重ねの寝袋は家内が使ったが、全く問題は無かったと言っていた。

(g)ガイド会社の事務所
予約したガイド会社の事務所はワラスの町の繁華街から離れた住宅地の2階の小さな部屋で、インターネット時代でなければ通用しないWebの申し子みたいな事務所だった。帰りのバスの予約ができていなかったので、事務所に行ったが、通常はホテルに打ち合わせに来てくれるので、事務所に行く必要はない。
繁華街にも幾つかのガイド会社の事務所があったが、大なり小なり同じような小さな事務所だった。



(B)インカトレイルのガイド付きトレッキング

(a)インカトレイルの予約
インカトレイルとは、マチュピチュ遺跡への古道で、2400m〜4200mの標高がある。通常はクラシック・インカトレイルと云われるもので、3泊4日のテント泊まりで歩く。個人で歩くのは禁止されていて、必ず何れかのガイド会社が主催するトレッキングに参加しなければならない。

入山の人数に制限があり一日500人となっているが、ガイドとコックとポーターの人数がトレッカーの約1.5倍なので、実質歩けるトレッカーの人数は1日に200人に限定される。この人数を各ガイド会社が分け合って参加者を募集している。
北米やヨーロッパの人達に人気が高く、年々希望者が増えているようで、どのガイド会社も予約は早ければ早いほど良いとしています。シーズンは乾季の6月から9月の間で、特に7月と8月が最も混む時期に当たり、これ等の月に計画する場合は3〜4ヶ月前の予約が推奨されている。
予約する時にはガイド会社にパスポートNO.を連絡しなければならない。出発時に有効期限が6ヶ月を切っていないかチェックしておく必要がある。ガイド会社はそのパスポートNOをトレイル管理事務所に連絡し許可を取る。もし入山検問所で持参したパスポートが連絡してあったNOと違っていると入山を拒否されるそうです。
ワイナピチュ山から見るマチュピチュ遺跡
インカトレイルは他に、1泊2日のショート・コースや行程を長くした4泊とか5泊するものなど、色々なバリエーションがあるので、良く内容を確認しておく必要があります。

(b)トレッキングのスタイル
同一日の参加者を集めて1つのパーティーを組むグループ・トレッキングと、仲間だけでグループを作る個人トレッキングがある。歩くスタイルはどちらも一緒だが、人数が少なければ個人トレッキングの方が当然費用は高くなる。
インカトレイルは荷物搬送用のロバが禁止されているので、テントや食料などの荷物は全てポーターが運ぶ。ポーターの運ぶ重さは自分の荷物5kgを含み1人で最大25kgまでとなっているようで、意外に持たないなーという感じがする。
トレッカーは個人の荷物はデイパックなどで自分で持つ必要がある。ただ、着替えや寝袋やスリーピング・パッドなど昼に使わない物は別のポーターに運んでもらうことができる。但しこれは有料です。

年齢制限は無いが、私達が申し込んだガイド会社では次の条件が付いていた。
@59歳以上の人は、山歩きの経験に関係なく個人の荷物を最大6kg迄ポーターに持ってもらうこと(有料)。
A64歳以上の人は、高地を歩けるという医者の診断書を必ず持参すること。これが無いと歩くことを許可しない。
医師の診断書をかかり付けの医者にお願いしたが、文面をどのようにして良いか分からない。サンプルが無いかと思い、ウェブサイトで色々探したが見つからない。「心臓や呼吸器に異常は無く高山を歩く体力が十分にある」といった内容で良いのでは、ということになり、英文で書い文書に医者のサインをしてもらい持っていったらOKだった。そんなに神経質に考えなくてもよさそうです。

グループトレッキングの1パーティーの人数は通常10〜12人で、最大16人迄。トレッカーの人数が9人を越えるとガイドの他にアシスタント・ガイドが付く。コックは人数に関係なく1人で、ポーターの数はトレッカーの参加数によって増減される。

(c)トレッキングの料金(2007年の料金)
年々高くなっているようです。ガイド会社によって料金に含まれる内容が微妙に異なるので、比較する場合はどんな料金が含まれているのかを良く調べる必要がある。
私達が申し込んだガイド会社の料金は3泊4日でU$365です。この料金の中にはテント宿泊と食事の他に、インカトレイル入山料のU$73(マチュピチュ遺跡の入場料もこの中に含まれている)、ポーターの入山料1人U$12、帰りのバス代U$6とクスコへの帰りの列車代U$46、それに税金19%が含まれている。ちなみにポーター1人に払う賃金はU$50程度のようです。

チップが必用。ブランカ山群のトレッキングと同様、受けたサービスによって金額を決めればよいとしているが、ガイド会社のガイダンスにはちゃんとチップの標準金額が書かれていた。
ポーターには1人45〜65soles(US$15〜20)で、これでポーターには1人当りUS$15程度が割り当てられることになります。ガイドには1人15〜20soles、アシスタント・ガイドには1人10〜15solesが適当と書かれていた。トレッキングの前日の晩にはポーターに、最終日にはガイドとアシスタントガイドに、トレッカーの代表者がそれぞれチップを集めて一括して渡した。

寝袋を借りる場合はU$35必用です。

注1)マチュピチュ遺跡に観光で入るには、クスコから鉄道でマチュピチュ遺跡の麓(アグアス・カリエンテス/Aguas Caliente)まで行き、そこからバスに乗り換える。遺跡入場料は1人U$37で5千円弱ですから、この入場料は高い。ここの入場料は毎年急激に騰がっているようです。

(注2)マチュピチュ遺跡の右側にワイナピチュ(標高差300m程度)という尖った山と、左に遺跡と同じ名前のマチュピチュという高い山(標高差600m程度)が聳えています。トレッキングが終わった次の日に、この両方の山に登り、上からマチュピチュの遺跡を見下ろしてきました。所がマチュピチュ遺跡を通らないとこれらの山に登れない道筋になっていて、遺跡入場料を払わないと山に登れません。何とも高くつく山登りです。

(d)装備
装備はブランカ山群のトレッキングと同じと考えてよいと思う。
1つだけ違うのはインカトレイルは所々石畳がある古道なので、古道を傷めないようストックの先端にゴムのキャップを付けるか木製のストックを使う必要がある。

(e)高度順応
平地のリマから約1時間のフライトで標高の高いクスコに着き、即次の日にトレッキングに出れば、大抵高山病になってしまうようで、その予防として、クスコにはトレッキングの少なくとも2日前、できれば3日前には着いて、クスコ周辺の観光などで身体を動かしておく必用があるとされている。ブランカ山群のトレッキングをした後でも、クスコでの高度順応の滞在が必要と、予約したガイド会社から言ってきた。
申し込んだガイド会社でも高度順応の為の日帰りツアーを催行している。ただ、山を歩く高所順応ではないので、日帰りツアーでどれだけ効果あるのか分からなかった。高所順応の為のハイキングなどがクスコにあるのか、調べたがよくわかりませんでした。

クスコの標高が3400m、トレイルの出発点が2600m、ここからどんどん標高を上げて2日目が最高標高の4200mの峠、ここからアップダウンを繰り返しながら次第に下り、4日目に2400mのマチュピチュ遺跡に着きます。当初マチュピチュ遺跡は山の中なので、どんどん登るのかと思っていたが、標高は古都・クスコの方が1000mも高いことがわかった。

(f)ガイド会社の事務所
予約したガイド会社の事務所は、クスコのアルマス広場の近くで、道路沿いに高い塀があり、入り口を入ると広場になり、周りにいくつもの事務所が入った2階建ての建物が取り囲んでいて、その中の1つだった。クスコのガイド会社や観光旅行業者は大体こんな事務所に入っているようだ。
クスコ到着時にガイド会社の事務所を訪問し手続きをしなければならないので事務所を探さねばならないが、頼りは町名と番地。番地はどの建物にもしっかりと表示されている。目印の看板などは目に付くところには無いと思った方がよい。



(C)予約金などの送金方法
ニュージーランドや北米やヨーロッパと違い、クレジットカードによる支払いがセキュリティー上色々問題があるようで、予約金などの送金がちょっと面倒です。
あまり聞いたことの無い手続き方法が要求される場合がありましたので、その方法について少し書いてみます。

(a)ペイ・パル(Pay Pal)による支払い
クレジットカードによる支払い方法の1つですが、送金者のカードナンバーを相手に知られることなしに処理できるもので、Visa 、Master のクレジットカードとメールアドレスがあれば、お金のやり取りのできる電子マネー口座です。小額送金に対応したインターネット決済システムで、PayPal社が運営しています。
PayPalにメールアドレスとクレジットカードを登録しておくと、少ない手数料でメールを使ってお金の送金ができます。
米国のオークションサービスで個人間決済の手段として広く利用され、手数料が安くて済むことや、取引が迅速に進むなどの利点から米国を中心に世界中で普及しているそうです。
登録はPayPalをクリックしてホームページを開き、案内に従って進み「Japan」を選択すると、日本語のガイダンスになり、それに従えば登録ができます。
今回、予約したホテルの1つからPay Palによる支払い要求がありましたので、登録し、送金しましたが、やってみると、登録手続きは予想以上に簡単でしたし、送金はあっという間でした。便利で安くて安全なので、今後、Pay Palやそれに類する支払い方法が増えてくるような気がします。

(b)ウェスタン・ユニオン(Western Union)銀行による支払い
日本の取り扱いは「スルガ銀行」による送金のみで、東京支店と横浜支店の窓口で送金手続きができます。両支店とも離れていて窓口に行けない場合は、口座を開設してテレホンバンキング(電話とFAX)で送金することができます。口座開設には2〜3週間くらいかかるので、支払い時期に注意が必要です。口座ができてしまえば送金は短時間でできます。
送金は個人と個人の間でのみしかできないことになっています。送金手数料が必用ですが、受け取り手数料は不要なので通常の銀行送金よりは割安になります。
今回は、ブランカ山群とインカトレイルの2つのガイド会社とも予約金の送金がこの方法を指定してきましたので、口座を作り、電話とFAXで送金手続きをしました。送金手数料は送金額の10%前後で、結構高くつきました。
 



(D)海外旅行保険
ガイド会社によっては、加入保険の内容を予め連絡するよう要求されます。もし要求されなくとも、保険を掛けて出発すべきでしょう。アンデスのトレッキングの場合、標高が高いので高山病の恐れがあり、且つトレイルの途中には逃げ道が少ないので、万一の場合はヘリによる救援が必要になることも考えられます。この場合、支払い能力が問題になりますので、特に救援費用保障の保険項目に入っていることが重要です。
私達はオンラインで契約できるAIU保険・救援費用無制限の家族海外旅行保険に入りました。この保険はザイルやピッケル等の特殊装備を使用しないことが条件になっています。



(E)高山病の予防と対処方法
ブランカ山群のガイド会社が高山病の予防薬は使わないほうが良い、とのことだったので、特別の薬は持参しなかった。ただ、総合ビタミン剤、痛み止め、風邪薬、整腸剤、胃薬などの何時もと同じ薬を持っていった。

高山病対策としては、ゆっくり自分のペースで歩く事。沢山水を飲む事、ペルー特産のコカ茶を飲む事、高度に慣れるまではアルコールを飲まない事、等に心がけた。それでも頭痛や睡眠時に息苦しくなったりと、高山病らしき症状がでたが、一時的なもので、一晩寝れば正常に戻った。
個人差が大分あるそうですが、無理さえしなければ大丈夫、と感じました。


(F)クレジットカード
ペルーの多くの店でクレジットカードは通用しない。通用するところでも、10%程度の割り増し料金をとる。案内書などにはATMは稼動していない所が多い、と書いてあったので、沢山の現金を持っていって両替をして凌ぐことにしていたが、リマはもちろんワラスでもクスコでも、アグアス・カリエンテスの小さな村でもATMがあり、ViSAでもMASTER CARDでも現金を引き落とす事ができた。クレジット・カードが使えなくてもATMでの現金化ならレートも良いので、これが一番良いと思う。

ただ、時々ATMが動作しない事もある、とガイド会社のスタッフも言っていたので、全てをATMに、という訳には行かないのかもしれない。



Cその他のインターネット情報

(A) ペルー旅行全般のウェブサイト  
    ペルー旅行  INDEPENDENT TRAVEL GUIDE IN PERU (英)
             GO2PERU(英) 


(B) ペルーの交通のウェブサイト
  (a) バス   CRUZ DEL SUR (英)           

*リマからワラスへのバスの予約はウェブサイトからでも予約できるようになっているが、スムースなコンタクトができないようです。私はリマの日系のペンションから予約してもらうことにしました。

 
  (b) ローカル・フライト LAN PERU (英) 
                STAR PERU (英) 
                
リマの空港 国内線利用税US$6.05
        国際線利用税US$30.25
国内線も国際線もセキュリティーゲイトが一緒です。ボーディング・パスで国内線・国際線を見て利用税がチェックされます。

*日本から早朝リマに着いてそのままクスコに飛ぶ場合は、TACAのリマ発朝6時頃(帰りはクスコ発朝9時頃の往復可)のディスカウントチケットが得のようです。オンラインで予約ができます。

*通常の時間帯のフライトをオンラインで調べてみると、安い料金設定のものは無いようです。リマの日系のペンションから予約してもらうと少し安く手に入るようです(行きはSTAR UP航空、帰りはSTAR PERU航空)。

*無料手荷物は23kg迄で、機内持ち込み手荷物は10kg迄OKです。

  (c) 鉄道
     PERU RAIL (英)


(C) ホテルのウェブサイト   

   ホテル予約のウェブサイトは多数あるが目に付いたものだけを紹介する。 

HOTEL IN PERU (英) / 各ホテルへ直接メールで問い合わせや予約ができる
PERU HOTELS MAP (英)/ クレジットカードで決済できるが、各ホテルへ直接申し込むのではなく、ウェブ管理会社へ申し込む形のようです。
TRIPADVISOR PERU HOTELS(英)/ Traveler Reviews の項でホテルに泊まった人の投稿が面白い。各ホテルの良いも悪いも何でも書いてある。ペルーだけでなく世界のホテルの評価も分かる。もちろん日本もある。

*リマの宿泊はメールで直接日系のペッションに予約した。ワラスのホテルはブランカ山群のトレッキングガイド会社が推奨するホテルをガイド会社から予約してもらった。

*クスコとアグアス・カリエンテスのホテルは、HOTEL IN PERU のウェブサイトで調べ、メール連絡とホテルのウェブ・フォーマットを使い予約を入れた。

*アウグス・カリエンテスのホテルのメールの方は一度では返事が来ず一週間後に催促したらようやく返事が来て予約が完了した。しかし分からないことがあるので問い合わせをしたら、その返事がまた来ない。2度催促したが返事が無く、結局キャンセルのメールを入れ、別のホテルの予約をとった。ホテルの中にはルーズなのかメールがうまく届かないのか、イライラさせられる所もある。


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