2日目 ワイリャバンバ〜パカマヨ
(Wayllabamba〜Paqaymayu)


  歩いた日:2007年6月14日

コース:wayllabamba Camp→(2h)Llulluchapampa(休憩1h)→(2h15min)Pass(Dead Woman's Pass休憩45min)→(1h10min)Paqaymayu Camp
合計時間:5h25min  歩行距離:12km 最高標高:4,200m  標高差:登り1,100m 下り700m


 朝5時前から目を覚ましたが、他のテントが横に並んでいるので、迷惑にならぬよう寝袋の中で待つ。6時半起床、快晴。コックがコカ茶をテントまで持ってきてくれる。

今日はトレイルの中で一番キツイ行程で標高4,200mのパス(峠)を越えなければならない。朝7時半出発。
 出発前


 

 最初は木立の中を歩き、次第に登りに入る。昨日はパーティーは余り離れずにひとかたまりになって歩いていたが、今日は早い者と遅いも者とがどんどん離れていく。我々夫婦は若い人の中にあってもほぼ中間の位置。ブランカ山群の高所経験が活きているようだ。ガイドとサブガイドが前後になりハンド・レシーバーで連絡をとりあって進む。

2時間ほどで平らな台地・リュリュチャパンパ(3,680m Llulluchapampa)に着き、ここでティータイム。600m近く登った。ちゃんとテーブルと椅子が用意されていて、ゆっくり休憩。カナダの女性の1人がバテてその友達と2人が大分遅れて到着。先が長いので、少し心配。
 午前のお茶


  長い休憩の後に、ガイドが、「峠まで登りが続くが競争ではないのでゆっくり歩くように」と言って出発。しかしパーティーはあっという間にばらばら。我々はできるだけ休まずゆっくりと歩く。
途中リャマが横切る。直ぐ近くに来たので一緒に撮ろうとするが、じっとしていない。人と一緒に写真に収めるのは難しい。

峠の全体が見えるようになってからも道のりは長い。後を振り向くと5,000m峰の白い山が見えるが、両側が崖で展望が利かず変化もないので苦しく感じる。それでもブランカ山群でのトレッキングで高度順応ができていたせいか、顔がむくんだり、気分が悪くなったりすることもなく、コンスタントな登りができた。
 途中リャマが横切る 標高4,200mの峠に向かう


 4,200mの峠にようやく着くと、先に着いてた人たちが拍手で迎えてくれた。着いてみると早いほうの部類に入っていた。次々と到着するが、途中遅かった2人が到着しない。全員揃うまで景色を眺めながら座って待つ。
ノリつきのオカキを持っていたので、皆に少しずつあげる。スシみたいと言って喜んで食べてくれた。だんだん寒くなり防寒具を着る。それでも寒いので歩き回る。40分以上待っても着かない。ガイドが付いているので大丈夫とのアシスタント・ガイドの判断で集合写真を撮り、先に歩き始め峠を下りることになった。
峠から登ってきた谷を見下ろす 峠で記念写真



  下りは急なジグザグの道になるが全て石段。今まで歩いてきたところにも所々石段や石畳があったが、この下りからは整然と組み合わされた石段が途切れることなく続く。
下りになると我々夫婦の歩きが他の人よりも早くなる。前を行くの2人だけ、あとの人達は皆遅れている。ブランカ山群でもそうだったし、アルプスを歩いた時も、ヨーロッパ人の多くは下りになると歩きが遅くなるように感じた。
ふと考えた。
アルプスなどで、ケーブルやゴンドラが有る所でも、わざわざ歩いて登るハイカーが沢山いるのを見て、[ヨーロッパ人は"山は歩いて登るものだ"と思っている人が多いんだなー]、と関心したものだが、しかし、もしかしたら、単に「登りは得意だが、下りは嫌い」、というだけのことかも知れないなー、と思った。

今日のキャンプ地・パカマヨ(Paqaymayu)を前に見下ろしながら、600mの標高差を一気に下った。
インカ時代の石段を下る パカマヨのキャンプ地を見下ろす



キャンプ地のテントで遅い昼食を食べた後暫くして、遅れていた2人がガイドに連れられようやく着いた。2時間近い遅れだった。皆拍手で迎えた。とにかく無事に着いて良かった。

夕食を食べ、真っ暗な中を自分のテントに戻るときに、ヘッド・ランプの光の中に誰かが外で座っているのが見えた。「誰かな、こんなテント場の端に」、と思いながら歩いて行くと、テント場の反対側にも誰かが座っている。「誰か野宿をするつもりかな、気持ちが悪いな」、と思ったところで気がついた。盗難防止にポーターが座ってテントを見張っているのだ。そういえば、気に留めなかったが、昨夜もやはりテントの外に誰かが座っていたような気がする。

寝る前にガイドが見回りに来て、テントの外に靴がはみ出ていたのが見えたらしく、靴を中に入れるように注意された。濡れるからではなく、盗まれるからだそうだ。




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