1日目  KM82〜ワイリャバンバ (KM82〜Wayllabamba)




歩いた日:2007年6月13日

 コース:KM82→(3h)昼食→(2h)Wayllabamba Camp
         合計時間:5h 歩行距離:12km  最高標高:3,100m  標高差:登り500m

クスコのホテルで朝の4時起き、5時に朝食を摂りガイド会社の迎えを待つ。まだ真っ暗な中、ミニバスが朝5時半に迎えに来た。既にトレッカーが数名とガイドとコックが乗っていた。途中市内のあちこちのホテルに寄り、トレッカーを全て乗せクスコを後にした。途中高原のチンチェロー村(Chinchero)を通りポーターを数名乗せる。ウルバンバ(urubamba)を通りオリャンタイタンボ(Ollanntaytambo)で休憩。ここまで2時間半。このバスルートは前日の一日観光・「インカの聖なる谷巡り」で走った帰りのルートと全く同じなので少しがっかり。

朝食を食べていない人はレストランへ。ストックの無い人はここで富士登山の時の杖と同じようなものをガイドの勧めで買い求める。約1時間ほど休憩した後、更にバスは砂利道を30分程走りトレッキングのスタート地点K82に着いた。K82とはクスコから82kmの位置にあるので付けられた名前らしい。  
バスから下りて、ポーターに持ってもらう荷物を預け、ビスケットなどの行動食をもらい、バックを担ぐ。ポーター達が荷物の仕分け作業をしているのを残して先に出発。 

出発地でのポーター達 チェックポイント前の最初のステップ


歩き出して直ぐにストップ。チェックポイントの小屋の前にパスポートを持って並ぶ。ガイド会社に申し込んだ時の名前とパスポートナンバーが正しいかがチェックされた。
「OK!」と言って係官がインカ・トレイルのスタンプをパスポートにボンと押す。
ガイドが「ウェウルカム・インカ」と言って笑った。
パスポートに、こんなスタンプを押しても大丈夫なのかと少し心配になったが、帰りの何処の空港でも問題にはされなかった。
←パスポートに押されたスタンプ
 ・上はインカ・トレイル入り口のチェックポイントのスタンプ
 ・下は最終日、マチュピチュ入り口のチェックポイントのスタンプ


 チェックポイントを通過して線路に出る。K82から先は道路が無く、この鉄道だけがマチュピチュにつながっている。この線路横に大きなインカ・トレイルの看板があり、どのパーティーもこの前で写真を撮る。ガイドにカメラを渡すと次々とカメラのシャッターを押してくれた。

トレッカーは15人。このうち男は5人だけ。娘さんの親父さんが1人いただけで他は皆若い。米国・英国・カナダ・ニュージーランド・オーストラリアからで、何故か全部が英語圏の人たちばかり、早口で理解ができず、以後4日間、貧しいコミュニケーションしかとれなかった。他にガイドとアシスタント・ガイドとコックが2人にポーターが17人ほどで、大所帯。
 インカトレイルの入り口で、ガイドが撮ってくれた集合写真


  ザックが大きい人と小さい人がいるが、寝袋やエアマットや着替えを自分で持つ人は大きいザック、これ等をポーターに持ってもらう(有料)人はデイパックの小さなザック。60歳以上は同じくポーターに持ってもらうことに決まっていて(もちろん有料)、我々夫婦もデイパックのスタイル。

10時40分にようやくスタート、長い吊橋を渡り川沿いの登りを進む。結構皆早足で、ついていくのがやっと。前方に白い山が見える。ヴェロニカ(Veronica 5,860m)という山らしい。谷合を進む内に直ぐ白い山が山陰に隠れてしまう。あとは別に変わった景色でもない山道を進むと、右下に川を挟んで整然とした遺跡が見えた。リャクタパタ(Llactapata)という遺跡。マチュピチュへ繋がるインカ・トレイルには途中何箇所も遺跡があり、これらは宿場であり中継点であったようだ。

リャクタバタ遺跡の階段状に見える所は畑で、その上の平地には100戸ほどの家の跡が見える。見下ろすこちら側も小さな遺跡で、広場に座りガイドから色々と説明を受ける。しかし良く分からない。ヨーロッパの人間はと見ると、ガイドが英語で説明しているので内容は全部分かってるはずだが、彼らの反応もいま1つ。若い人が多いのでインカの歴史を聞いてもあまり面白くないのかもしれない。
4日間のトレッキングの間、何箇所かでガイドから遺跡の説明があったが、何時も雰囲気は同じだった。


谷とヴェロニカの氷河の山 リャクタパタの遺跡


 

午後1時半頃、テーブルと椅子が用意され、昼食。1時間ほど休んで出発。あまり変化の無いトレイルを歩いて、午後4時半に村に入り1日目のテント場に着く。村の名はワイリャバンバ(Wayllabamba)、標高は3,100m。 小さな鳥が飛び交っている。ハミングバードと教えてくれる。すなわちハチドリだ。写真を撮ったがパットしない写りでボツ。
5時半に食事用テントでティータイム。
夕食前にポーターを含め全員が輪になって自己紹介する。ポーターは色々な村からグループを作って参加しているようだ。夕食後、明日の水を購入して眠りにつく。

このトレッキングには朝食と昼食と夕食以外に、午前の中間時間のお茶と午後の中間時間のお茶がでる。どれもしっかりと時間をとっての飲食と、遺跡があればそこで説明を受けるので、しょっちゅう食べては長時間の休みを取ることになり、テンポの良い歩きにはなりにくいと思えた。

 ワイリャバンバ・キャンプの夕暮れ





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