ニュージーランドの山の花


 日本の山の花のポケット図鑑は、探しやすいように通常、「花の色」で区分されている。ニュージーランドで山に入る前に、山の花の携帯用図鑑を買おうと本屋に行った。見ると、どれも「花の形」で分類されている。なるほどなー、論理的な国民は花を「形」で分類し、情緒的な日本人は「色」で花を分類するのか。何と好対照で素晴らしいではないか、と一大発見したつもりで山に入った。
だが、それは勝手な推量だったように思う。ニュージーランドの山の中で見る花は、白が多く、次いで黄色、あとはほんの僅かに赤系と青系がある程度で、色で分類したら3〜4色くらいで終わってしまいそうだ。しかも、花の色で分けたら、大部分が白色になり、図鑑としては分類がしにくくなるのかも知れないと思った。

ここでは、それほど多くの花を撮ってきた訳ではないのと、分かり易さを第一にする為に、「白色」「黄色」「ピンク色」「青色」の4色に分けて分類してみた。
エバーラスティング・デージー(Everlasting Daisy)の花






1. 白色の花


マウント・クック・リリー(Mount Cook Lily)または
グレート・マウンテン・バターカップ(Great Mountain Buttercup)

Ranunculus Lyallii

キンポウゲ科キンポウゲ属
 アーサーズ・パス(Arthurs Pass)やマウントクック(Mounnt Cook)で多く見られた。ニュージーランドの代表的な山の花。
大きな花は10cm以上もある。    




ラージ・マウンテン・デージー
(Large mountain daisy)


Celmisia Coriacea

キク科 ケルミシア属
マウント・クック(Mt Cook)やリーズ・ダート・トラックで多く見た。デージーの中の王様


コットン・プラント(Cotton Plant)またはマウンテン・デージー(Mountain Daisy)
マオリ語でプワレタイコ(Puwharetaiko)
Celmisia Spectabilis
キク科 ケルミシア属
南島の高山で良く見られる


グリーン・クッション・
マウンテン・デージー
(Green cushion mountain daisy)
Celmisia Bellidioides

キク科


ホワイト・スノー・マーガレット
(white snow marguerite)
Dolichoglottis Scorzoneroides

キク科
黄色のイエロー・スノー・マーガレット(Dolichoglottis lyallii)もある


エバーラスティング・デージー(Everlasting Daisy) または ヘリクリスム(Helichrysum)
Helichrysum Bellidioides   キク科 ヘリクリスム族

ニュージーランドでは珍しくクッション状に広がって咲く花。リーズ・ダート・トラック(Rees & Dart Track)のダート川沿いに多数見られた.




ニュージーランドヘアベル
(Hare Bell)
または

ニュージーランドブルーベル
(New Zealand Bluebell)

Wahlenbergia Albomarginata

キキョウ科 




へーべ
または
ヒービー (Hebe)
Hebe

ゴマノハグサ科
へーべと呼ばれる種類はニュージーランドに60種近くもあるそうです。sかし呼び名はどれもHebeと言っているようです。
写真の花はそれぞれに違いがありそうに見えますが、種類を特定できませんでした。


下の写真のような大株はトンガリロ・ノーザン・サーキット(Tongariro Northern Circuit)で沢山見られました




スノーベリー
(Snowberry)
Gaultheria

ツツジ科
白系のものはマウンテン・スノーベリー(Mountain Snowberry)と呼ばれているもので学名はGaultheria Colensoiだと思う。

ピンク系のスノーベリーは種類が良く分かりません

スノーベリーは南島で多く見ることができました




ウーリーヘッド
(Woolyhead )
Craspedia uniflora

キク科




アルパイン・アイブライト
(Alpine eyebright)
Euphrasia monroi

ゴマノハグサ科




ニュージーランド・アイリス
(NZ Iris)

マオリ語で、ミコイコイ
(Mikoikoi)
Libertia grandiflora

アヤメ科




クッション・プラント
(Cushion Plant)
または
ロック・クッション
(Rock Cushion)
Donatia Novae Zelandiae?

ドナティア科?
クッション・プラントと呼ばれるものは他にも多くあります。
特にChionohebe( ゴマノハグサ科)という種類に幾つか良く似たものがあるので、上に書いた学名識別が正しいかは自信無しです




ニュージーランド・エーデルワイス
(New Zealand Edelweiss)
または
サウス・アイランド・エーデルワイス
( South Island Edelweiss
Leucogenes grandiceps

キク科
ニュージーランド(サウスアイランド)・エーデルワイスはヨーロッパアルプスのエーデルワイスと較べると、極端に花が小さく「えー、これがほんとにエーデルワイス」、と思わず叫んでしまうほどのものです。
キーサミットやケプラー・トラックの日当たりの良い乾燥した高地で見られました。




名称不明

色々調べましたが分かりません




ニュージーランド・ティー・ツリー
(New Zealand Tea Tree)
または
ブルーム・ティー・ツリー
(Broom Tea Tree)

マオリ語でマヌカ(Manuka) ,
Leptospermum scoparium


フトモモ科レプトスペルムム(ネズモドキ)属

常緑低木
12月末頃、低い山に登るとマヌカ(Manuka)の花でいっぱいの林に入ることがある。
日本では、園芸種でギョリュウバイ御柳梅)と言う名前で売られていて、主に赤色の花が咲く。
ニュージーランドのマヌカの野生種は白色で、木は枝が密生し、人の丈の倍程にもなる。小さい花が木一面にびっしりと咲くが、感嘆するほど美しいものではない。
しかし、マヌカの花の蜂蜜は有名で、お土産屋さんにはマヌカハニー(Manuka Honey)として必ず売られている。

ティー・ツリーと云われるのは、花と葉をお茶に使用したためで、イギリスの探検家キャップテンクックが最初にお茶に用いたと云われているそうです。





2.黄色の花


ゴールデン・スパニアード
(Golden Spaniard)

または

ゴールデン・スペアーグラス
(Golden Speargrass) 
Aciphylla Aurea

セリ科
穂は2mにもまる。
ニュージーランドの山の花で一番豪華に感じた花


 


ヘアリーアルパインバターカップ 
(hairy alpine buttercup)

または 
ヘアリーマウンテンバターカップ
Hairy mountain Buttercup)

または
マオリ語でコリコリ(Korikori)
Ranunculus insignis 

キンポウゲ科




イエロー・スノー・マーガレット
(yellow snow marguerite)

Dolichoglottis lyallii
キク科
スノー・マーガレット(白色)の色違い




タンポポ
(ダンデリオン dandelion)
 
Taraxacum officinale

キク科

ホークビット(Hawkbit) Leontodon キク科





3.ピンク色の花


ホーカーズ・スピードウェル
(Hookers Speedwell)

または
ホーカーズ・パラヒービー
( Hookers Parahebe)
Parahebe hookeriana 

ゴマノハグサ科
トンガリロ・ノーザン・サーキットで見ました
北島のみにある花のようです






4.青色の花


Neopaxiaの種類と思いますが不明です





ニュージーランドの公園や民家の花へ進む→


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