グアム フムジョン・マングロウ山(Mt. Jumullong Manglo) |
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グアムで結婚式があるのを機会にグアムの山を登ってみることにした。物好きと言えばその通りなんですが。 一番高い山はラムラム山(Mt LamLam)という山で標高は406m、島の南にあります。 6月〜11月頃までは雨期だそうで、その時期は草木の生長が激しく、トレイルが消えていることが多いとのことです。訪れたのは雨期の最中の10月、どんなトレイルの状態か分からないので行ける所まで行ってみることにしました。 先ず、トレイルがはっきりしているフムジョン・マングロウ山(Mt. Jumullong Manglo 391m)に登り、次にラムラム山を目指しましたが、途中でトレイルが分からなくなり、且つ背の高いススキのようなブッシュに行く手を遮られてしまいました。かき分けて進む事も考えましたが、安全第一をとり、途中で引き返すことにしました。 歩いた時は、あちらこちらでスコールがあり、雲の多い天気でしたが、それでもグアム島の南部を360度見渡すことができ、なかなかの景色を眺めることができました。グアムに行って水着も着けずでしたが、山を歩いて、それはそれなりに良かったということです。 |
Webサイト地図
Topographic Maps Guam Agat Quadrangle 1/24,000
歩いた日;2008年10月26日
コース;
Cetti Bay Lookout Parking Lot-(40min)約3/4地点の見晴らし地点
ー(15min)鞍部ー(10min)Mt Jumullong Manglo
−(40min)Mt LamLamのルート、途中で引き返し鞍部に戻る
ー(45min)Cetti Bay Lookout Parking Lot
[合計時間; 約3h〜 標高差約250m 最高標高391m]
ラムラム山登山口の標識 |
グアムの中心地で多くのホテルが集まるタモン湾から車で1号線と2号線を走り約40分、左側に山が見え出し十字架の立った山(フムジョン・マングロウ山)が左上に見えた頃、右側に小さな駐車場が現れる。ここがセッティ湾展望台(Setti
Bay Overlook)の駐車場で、ここに車を止める。
もし、十字架の山が左後方に過ぎ去り急な下りのカーブになってしまったら行き過ぎです。
「セッティ湾展望台」を示す標識は無かったように思います。
セッティ湾展望台の道路を挟んだ向かい側に、ラムラム山(Mt LamLam)登山口の小さな標識があります。スパッツを着けてここから歩き出します。
歩き出すと直ぐ、背の高い草が視界を遮り急な斜面になる。所々濡れた赤い粘土の斜面は滑って歩けない。草付の上を選んで歩く。靴は直ぐ泥まみれになり、身体は暑さで汗まみれになる。急な傾斜が過ぎ小さな林の中を潜り、ちょっとした台地に出てようやく視界が広がる。鞍部に出るまでの約3/4程度登ったあたりで、ここだけ草丈が低い。
途中の見晴らし地点からココス島(左上)を望む | セッテイ湾を望む |
南の方にココス島が見えるが局部的に雨がふっているようで、少し霞んで見える。直ぐ下にセッテイ湾が見える。この海の先はフィリピン。景色を楽しんでいると突然の雨、バタバターという強烈な雨で雨具を急いで取り出して着ようとしている内にパタリと止んでしまった。
鞍部に出た所 |
小休止の後、背丈の高い草の中を更に登ると、なだらかな尾根筋に出た。左にラムラム山に向かう「けも道」のような細い道があり、右にフムジョン・マングロウ山に行くはっきりした道がついている。標識は無い。先ずはフムジョン・マングロウ山に向かう。
フムジョン・マングロウ山(Mt. Jumullong Manglo 391m)頂上 |
緩い勾配の道を南に向かう。大きな十字架がせまり、やがて6〜7本の十字架が見えるとフムジョン・マングロウ山の頂上に着く。強い風が西から東に吹き抜ける。草の丈が高く十字架の立っている辺りでは展望がきかない。草を掻き分け少し高い所に登ると海岸が眼下に広がった。
Mt Jyumullong Mangloと書いて「フムジョン・マングロウ」と言うのはスペイン語読みと思う。300年以上もスペインの植民地だったそうで、その時代の呼び名が残っているのでしょうか。十字架はグッドフライデイ(4月9日)に地元の人が担いで登り建てるそうで、年中行事のようです。その時の様子を写した写真を見ると、草は茶色で丈はグンと短く、登っている人の靴の大半はズック靴なので、トレイルのコンデションは私達が歩いた10月よりは遥かに良いように思えます。
南南東の方向、ココス島が見え、サンゴ礁の海が青い | 南に伸びる尾根、太平洋が見える |
少し雲が少なくなり、ココス島が良く見える。島の周りに広がるサンゴ礁の海が青く輝いて見える。山並みは南に伸び樹木は多くなく、全体が草山のように見える。
北北西の方向 左手遠くに白く見えるのはホテル群 | 北方向 幾つかのピークが続く 一番奥がラムラム山か? |
北北西の方向には、出発した繁華街のホテルのビル群が遥か遠くに白く微かに望まれる。
北方向に山並みが伸び幾つかの小さなピークが見える。ラムラム山のピークがどれになるのかはっきりしないが、一番奥に見えるピークがそうだろうか。
昼食をとり、ゆっくり休んでラムラム山(Mt LamLam 406m)に向かう。
ラムラム山へ向かう草地 |
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登ってきた道を鞍部まで戻り、細い踏み跡をたどって北へ向かう。なだらかだが所々に水溜りがあり粘土質のすべりやすい草地を進む。1つのピークを左に見て進み、写真の左手に見えるジャングル状の樹林帯を抜けると再度草地に出る。
鞍部から約20分程歩いたあたりで踏み跡は四方に散らばりその先は何れも踏み跡が消え、ブッシュ状態になってしまった。強引に進むことも考えたが、無理をはしてもしょうがないのでここで引換えすことにした。
帰りはスリップしないように注意して同じ道を戻り、セッティ湾展望台の駐車場に戻った。
ラムラム山へのルート | |
SummitPost.org. Mt. LamLamに記載されているラムラム山の説明によると、「ラムラム山の頂上には、ライムストン(石灰岩)の岩があり、ここに左下の写真のような地質票(Geo Marker)が取り付けられている」と書かれています。 一方、グアムで購入した右下の写真のThe Best Tracks on Guam の本によると、「鞍部から3つ目の草地に四角の台に嵌め込まれた地理調査票(Geological Survey Marker)があり、ここは、1,311feet(400m)で絶好の写真ポイントだが、ラムラム山の頂上はここではなく、更に北に進んだ所のピーク(1,332feet、406m)である」と書かれております。 冒頭に記載したWebサイトの地図にはガイド本と同じく2つのピークが書かれておりMt.Lamlamとなっておりますが、どちらがその頂上なのかはっきりしません。 頂上には行けませんでしたので、どの記述が正しいのか分かりませんが、購入した本に載っている地図をベースに上記地図をつくりました。 |
グアムのトレッキング・ガイド本 (The Best Tracks on Guam) 44コースのトラックが詳しく載っています 地図を買うつもりで本屋で聞いたが地図は何処で売っているのか知らないとのこと。仕方なくこの本を買った。US$20でした。 |
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地質票(Geo marker) SummitPost.orgによる. |
グアムの山を歩くには |
もし、グアムを歩いてみようと思われる物好きの方がおられましたら、参考にして下さい。 ・山歩きをする場合、公共の交通機関は無いので、タクシーかレンタカーの車を利用するか、トレッキングガイド会社に申し込む必要があります。 ・散策路は別にして、山歩きをするなら、日帰り登山の装備を持って行った方が良いと思います。今回、登山靴やザックや雨具など山歩きの装備一式を持っていきましたが正解でした。特に雨期には絶対必要です。 ・6月から11月頃は雨期となっていますが、しとしとと雨がふるのとは違い、大粒の強い雨がザーザーと来ては止み、晴れたと思うとまた強い雨がふるといった感じのようです。南国特有のシャワーというやつです。もちろん台風に合えば山歩きどころではなくなるはずです。 乾季は12月〜5月までらしいですが、雨期に較べて雨量が半分程度か1/3程度になるということで、雨が極端に少なくなるということでは無いようです。 ・雨に濡れても寒くはないので、さほど問題はないのですが、雨で悪路になるのがかないません。グアム全体が そうかどうかは分かりませんが、今回歩いた所は赤土の硬い粘土質で、濡れて少し傾斜がキツイと登山靴でも滑って登れません。不安定な草付の脇を歩くことになります。 ・歩いた時の気候は、真夏に日本の低山を歩くのに似ていて、かつ湿度が更に高い感じでした。飲み水は沢山必要です。ただ、ミネラルウォーターですと喉につかえた感じで入っていきませんでしたが、スポーツドリンクはスイスイと喉に入り、飲みやすい感じがしました。 ・雨に降られなくても、高温多湿で、汗でボトボトニになります。着替えは車に乗せておき、下山したら即着替えることをお勧めします。 ・登山靴に付いた粘土質の土を落とすのが大変でした。靴底のラバーの溝に泥土がしっかりと入り込み、水で洗うくらいではは全く落ちません。ホテルで泥土を落とす場所が無いので、海辺に行って、詰まった土を尖った金具で一筋一筋削り取っては洗うことを繰り返し、次にプール横の水道水の所に持って行って、もう一度ドロを削り取って洗い直し、やっと持って帰れる状態になりました。予想もしていなかった作業をするはめになりました。 |