カナダの山歩き事情

カナダの山に入る前に、知っておくと役に立つだろうと思うことを書いてみました。
                 
                                                        
 
1.「山歩き」をカナダではどう言う

 カナダの「山歩き」に相当する言葉は、もっぱらハイキング (Hiking) とバックカントリー (Backcountry) の2つです。インターネットから情報を集めたいときも、この言葉がキーになります。
・ハイキング
標識のある整備された山道( トレイル;Trail と言っている)を歩くのをハイキング (Hiking または Hike) と呼んでいて、やさしいトレイルを歩くのも ハードなトレイルを歩くのも、全てハイキングです。例えばHalf Day Hike や Full Day Hike 、Three Day Hike などと使われています。

*ロッキー・マウンテンの山の標識は全て同じ形式で統一されている。ただ表示板が小さく、ひっそりと立っている感じなので、見落とさないように注意が必要。
・バックカントリー
山中のテント場 (Campground)や山小屋に泊りながら歩くのをバックカントリー・トリップ (Backcountry Trip) またはバックパッキング(Backpacking)と呼ばれている。例えば Backcountry Camping などと使われます。

*車で入るキャンプは、単にCamping と言ったり Vehicle Camping と言われていて、バックカントリー・キャンプと区別されている。キャンプ場が有る場所も使用料 や手続の方法も全く違う。
            

 
2.ハイキングに適した時期

6月15日から7月20日までの僅かな期間、ロッキーの山歩きをしただけで、ロッキーの何時が一番良いなどとは云えませんが、歩いていた期間で言えば7月始めが良かったように思う。

今回は、昔同じ会社にいて、その後20数年バンフに住み、専らスクランブリング(Scrambling)などでカナダの山を登っている知人に、5週間の内の1週間のガイドをお願いした。氷河や雪渓を登るので、氷河が緩まない6月中旬までに来るようにと云われ、ロッキー到着がシーズン早めとなった。
 1週間のガイド付き登攀が終わり、6月22日から夫婦2人の山歩きが始まったが、予定していたアクセス道路が6月25日までクローズのままでハットに行けないとか、サンシャイン・ビレッジ (Sunshine Village) から入るヒーリー・パス (Healy Pass) やシタデル・パス (Citadel Pass)が雪で歩くのが困難で、トレイルを変更するなど、数ヶ所で影響を受けた。しかし、雪を残した山肌や、雪を多く被った氷河の山は景色に変化があり、7月中旬頃の山に比べるとより迫力がありぐっと迫って見えたように思う。

 
6月19日
7月13日(雪が大分少なくなる
氷河の山、マウント・アサバスカ (Mt Athabasca) と残雪の度合い

標高2000m前後の山の花は6月末では雪もあり、少し早い感じだったが、雪解けとともに一斉に咲き始め、7月初めには多くの花を見ることができた。はっきりした根拠はないが、もし短期間の山歩きなら、残雪と氷河の白とが一緒になって見え、一斉に山の花が咲き出し、しかもほとんどのトレイルが歩けるようになる7月始めに照準を合わせるのが良いように思う。



3.国立公園の施設利用料と支払い方法

カナダのナショナルパーク(国立公園)では3種類の利用料金がある。「国立公園入園料」と車で入る「キャンプ場使用料」と、山中で泊る「入山宿泊料」の3つです。これらの費用は、全て施設の維持や自然保護、ビジター・センターなどのサービス活動や救助活動などに使われるとのこと。結構高い料金で年々値上がりしているようですが万一遭難したときの捜索や救助は、パーク・レンジャーによって行われ、ヘリコプターが出動しようが、人手がかかろうが、救助費用などを個人へ請求することはないそうです。救助費用を含めた自己責任が論議される日本とは、少し考え方が違うようです。

(1)入園料;エントリー・パーク・パス(Entry Park Pass)
  
国立公園に入るときに入園料を払う必要があります。子供やシニヤなど細かく料金が決められていますが、基本は大人C$9.8、家族・グループC$19.6で、車の場合は家族・グループ扱いのC$19.6です。何遍も公園に出たり入ったりする場合は、年間パスがあり、大人C$67.7、家族・グループ・車の場合C$136.4です(2011年時点)。料金は年々高くなっているようです。

  関係するウェブサイトカナダ国立公園 National Parks of Canada (英語)のパーク・パス           

ハイウェイの各国立公園の入口に料金所(パーク・ゲイト:Park Gate) があり、ここでチェックを受けます。パスはここでも買えますが、ビジター・センターでも購入できます。レンタカーで周るなら年間パスを購入し、レンタカーのルームミラーにかけておけば、料金所の係官(大抵若い女性)が親指を立て、グッドのサインを出してくれ、いちいち止まる必要が無く、徐行でスーッと通れます。
ツアーのバス旅行などはツアー代金の中にパーク・パス料金が含まれていて、ちゃんと全員料金を取られています。

(2)車で入るキャンプ場と使用料(キャンピング・フィー;Camping Fee)

道路沿いの指定された場所に、キャンプ場があります。車の駐車場とテントを張る場所が対になっていて番号が打ってあります。予約無しの先着順(First Come First Serve)ですが、今後は予約制に移行するようです。シャワーのある所もあり、使用料はキャンプ場によって異なります。また、薪を使うと+$6.00などと追加料金がかかります。
管理人がいる所といない所があり、いない所は自己申請になっていて、用意された記入用の紙袋と半券に、利用するキャンプの番号と必要事項を記入し、指定された料金を袋に入れ、備え付けのボックスに入れます。半券は自分のキャンプ番号の所に指し込んでおきます。後で、管理人が、記入内容や、料金に間違いがないかチェックしにまわってくるようです。  

追記:2007年の初めにキャンプ場の使用方法を調べてみると、シーズン中(概ね4月以降)は全面的に予約制に移行しています。オンラインか電話での予約になっています。
料金はキャンプ場によって異なります。
 ・予約のウェブサイト(英):Campground Reservation Service


(3)入山宿泊料;ウィルダネス・パス(Wilderness Pass)
 
@バックカントリー・キャンピング (Backcountry Camping)

山の中の指定された場所にキャンプ場がありますが、こちらは予約制です。予約はその国立公園内のインフォメーション・センターに電話か、ファックス か直接センターに行って申し込みます。E-Mail は受け付けません。Faxはどのような手順になるのか申し込んでいないので分かりませんが、電話の場合は予約したい場所と日と人数を言うと、名前や住所や電話番号やクレジット番号などの必要事項を質問してくるので、答えていくと申し込みが完了します。予約はこの時点ではまだ完了していません。必ず山に入る前に、インフォメーション・センターに行き、名前と予約した場所を言い、申し込んだ本人かどうかの質問に答えると、始めて使用許可書をもらえます。同時にトレイルの状況や天気予報や熊の情報を教えてもらえます。これでようやく予約が全て完了です。
この使用料をウィルダネス・パス (Wilderness Pass) といい、1人一泊C$9.8で、年間パスはC$68.7です。バックカントリー・キャンピングの予約は3ヶ月前から可能ですが、予約料が一回につき$11.7かかります(2011年時点)。
詳細はNational Parks of Canada の各国立公園を開きActivities→Backpacking の項で調べられます。

*バックカントリー・キャンプ場のトイレの中には便器が置いてあるだけで、屋根もなにもなく、まわり全部がオープンスペースの大自然のままの所があります。これに耐えられないと、キャンプ場に泊る計画は立てられません。雨の日などは便器もびしょ濡れでなかなかのものです。別にこれを知らないで行ってしまっても、後は覚悟を決めるだけのことではあります。

Aロッジ(Lodge)とハット(Hut)

数は非常に少ないですが山小屋があります。
民間のもので、ベッドもあって食事付きで、デイ・パックで行けるのをバックカントリー・ロッジと言います。一方、泊る施設だけがあり、食料や寝袋をかついで行く山小屋をハットと言います。ハットは主にカナダ山岳会が管理しています。ハットは小屋の使用料以外に、ウィルダネス・パスの費用を払う必要があります。
 


4.山歩きの情報入手

(1)出発前の日本で

  ・ガイド本の中では「地球の歩き方、カナダ西部」が良いと思う。代表的なハイキングコ   
  ースも載っていて、旅行行程を含めて、全体を理解するのに適していると思う。
    
以前はカナダ観光局に申請すると、左のような西部編「カナダ・ハイキング・ガイド」を送ってもらえました。全編カラー刷りで80ページ、29コースが載っていて、この内カナディアン・ロッキーは15コースが紹介されていて、参考になりました。
今(2011年)、カナダ観光局の方式ホームページを見ると、残念ながら各種資料は取り扱っていない、となっているので、この本の入手はできないようです。
 
  ・インターネットからハイキング・トレイルの多くの情報をとることができる。私が色々と知  
   ることができたホームページの主要なものは、「リンク集」の「カナダ・ロッキー」のページに
   紹介してあります。
   「夫婦で行くーーー」の当ホームページでは、各トレイル紹介の中にも、関連するホームペ
   ージにリンクできるようにしてあります。
  
  ・カナダ・ロッキーの道路の開通時期や規制の内容、キャンプ場の場所、観光情報などが 

   国立公園毎に記載された「The Mountain Guide(The Official Parks Canada Visitor's Guide)」
   はインフォメーション・センターで要求す
れば、入手できます。これと同じものが、National
    Parks of Canada のホームページで全文を見ることができます。

見る方法は
サイトを開いて、1つの国立公園を選ぶ(例えばAlberta→Banff)と、その地域の内容にリングし、ガイドを見ることができます。ハイキングの情報はあまりありませんが、レンタカーで行動する計画の場合には役立ちます。
  ・最新のトレイルの状況を知ることもできます。同じくNational Parks of Canadaのホームペー
  ジから国立公園を選びTrail Conditions Report をクリックすればトレイルの状況を把握でき
  ます。

  ・バンフ国立公園とジャスパー国立公園のバックカントリーテント場所と宿泊ハイクのトレイル
  全体を地図付きで見ることができます。
  先ずBanff Nationakl Park-Backpacking を開く。
  このページにある 「Banff Backcountry Campground Map」 と「Jasper Backcountry
  Campground Map 」を各々クリックすると両国立公園のバックパッキング・トレイルの全貌を
  知ることができます。デイ・ハイクだけを計画している方にも、役立つと思います。


(2)カナダに着いてから

 ・どの町にも、中心近くに立派なビジター・センターがあり、小さな町ほど、町の特徴をアッピ 
  ールする展示や売店などが置かれていて、観光に力が入っているのがわかります。着い 
  たら先ずは、ビジター・センターに行くのが得策です。分からないことや、 トレイルの状況な
  どを親切に教えてくれます。
 
 ・山の地図はビジター・センターでその都度購入しました。カラー印刷で山の陰影があり、裏面
  にトレイルのガイドもあるGem Trek のものが分かりやすいと思う。

カナディアン・ロッキーの主用部分を12箇所に区分けしたもので、価格はどれも$10.95(2004年時点)。トレイルの上に区間毎に歩く距離が書かれた見やすい地図ですが、5万分の1とか7万分の1とか10万分の1などと、地図により尺度が異なっているので、気をつけないと距離感を間違える恐れがあります。また等高線がフィート表示のものが中にあるので、約0.3mと覚えておくと混乱せずにすみます。
歩く場所(トレイル)によっては、地図の必要のない所がありますが、せっかく見えてくる美しい山や氷河や谷の名前を知る為にも、地図を持ったほうが楽しみが多くなると思います。
 
 ・ハイキングガイドの本は「The Canadian Rockies Trail Guide」を購入しました。      
カナダに着くまでは、事前に歩きたいと思った所を色々と調べたので、ガイド本は現地で購入する必要がないと思っていましたが、道路の雪の状況や天候や身体のコンディションにより計画が変わったりしたため、新たにトレールを調べる必要が出てきて、購入することにしました。ヨーホー・オハラのカナダ山岳会の山小屋に置いてあったこの本を見て、分かり易かったのと1971年の初版以来改定を重ね既に7版にもなっている実績を見て購入を決めました。価格は$19.95(2004年時点)でした。モノクロですが、ロッキーの233のトレイルが地図と写真付きで詳しく紹介されています。

 ・花の本はバンフ在住の知人でガイドをしてくれた人から進められた「Wildfowers of The    
  Canadian Rockies」を購入しました。
サンシャイン・メドーズのカナダ人のガイドもこの本を持っていた。またB&Bの書棚にもこの本が置いてあった。
花だけでなく葉の形状がはっきり分かる写真図鑑で、見た花のほとんどを特定するこたができたと思っています。
カナダの山の本の分類方法はどれも、ニュージーランドのように花の形ではなく、日本と同じように花の色で分類されていたので、これは多彩な山の花が見られると直感しましたが、期待通りでした。



5.道路

山を歩くのに車が必要となると、心配なのは道路事情です。
道路情報全般は、前に述べた「The Mountain Guide」のインターネット版で知ることができますが、最新の道路情報もインターネットで知ることができます。
 
 道路の最新情報 リンク先
 
・カナダの道路情報:Road Condition Report(英語) 
 

(1)幹線道路
カナディアン・ロッキーの幹線道路は、バンフ付近が片側2車線になってはいるが、それ以外は概ね片側1車線で、最高時速は90km/hr(大抵100km/hr以上で走っている)、カーブと坂が多く、中央分離帯もないので、鼻歌交じりで走れる所はほとんどない。左の写真は1例で、川のように見えるのがうねった坂の道路、周りは急峻で美しい氷河の山、カナダのロッキーでは良く見られる風景です。わき見運転は止めて、ビューポイントの駐車場に停車して、ゆっくりと景色を眺めるようにしましょう。
追い越しにも気をつけたい。追い越し車線がある所は良いが、対抗車線に出て追い越す場合は、対向車が見えたと思ったらあっという間に近づいて来ます。
また、夜の運転にならないようにスケジュールを上手く組みましょう。中央分離帯がほとんど無いので、対向車のライトがまともに目に入ることがあります。しかし、そんなに心配は要りません。通常、路肩の幅は、車1台分は充分にあります。
グレーシャー国立公園 (Glacier National Park,)、ロジャース・パス( Rogers Pass) の国道1号線(Route 1)
アボット・パス・トレイル (Abot Pass Trail) より
見る  
正面衝突で問題になっている日本の東海北陸自動車道や磐越自動車道の片側1車線のような圧迫感はありませんし、トンネルもほとんど無く、ずーと運転はし易いと思います。

(2)ローカル車道(登山口への取り付け道路)

 登山口の取りつけ道路は山道ですが、大抵舗装がしてあります。中に砂利道もあるが、普通乗用車で乗り入れができます。登山口には必ず駐車場があり、トレイルの標識とトレイルのガイドが掲示されているので、登り口が判らないということはありませんでした。
注意したいのは、夏期の開通時期です。National Parks of Canada のインターネットの道路情報を見て、計画を立てましょう。また、出発前には必ずビジター・センターでトレイルの確認と同時に道路状態も確認しましょう。
私の失敗例としては、カナダ山岳会(ACC)のハット泊りを6月24日に予約していたのですが、アクセス道路の開通が6月末になっているのを全く知らず、カナダへ出発する直前に、カナダ山岳会から、国際電話で私の自宅に電話があり、道路は使えない、他のルートから入るコースはテントを持っていく必要があるがどうするかとの確認をしてきました。全神経を受話器の耳元に集中して、しどろもどろになりながらも何とか話をして、大慌てで計画を変更したことがありました。6月中旬を過ぎれば、どこの車道も車が通れると勝手に判断してしまった失敗でした。
道路が閉鎖なのにハットの受付をしてしまったACCにも責任があったのでしょうが、国際電話をしてくるのには驚きもし、しっかりしてると感心もしました。



6.食料の準備
 
(1)デイ・ハイクの昼食と行動食

 通常、前の日にスーパーで購入した。昼食にはパンとジャムとクリームチーズを持っていくことにしていたが、ニュージーランドにあったシナモン味のレーズン入りで、かっちりとした食パン形状のもの(ダッチ・ブレッドと言う名前だったか?)がおいしかったのだが、カナダでは見つからず、色んなパンを試したが、最後までこれが良いということにはならなかった。
  遅い出発のときには、朝、サンドイッチを買うのも良い。行動食には何時もチョコレートとドライフルーツを持っていくことにしている。ドライ・マンゴーが夫婦とも好きなのだが、バンフやジャスパーには、何故か売ってなく(バンクーバーやカムループスでは売っていた)、替わりにドライ・クランベリーやドライジンジャを持っていくことにした。その他に、リンゴとオレンジも2人で各1個、いつも持っていくことにしている。フレッシュフルーツは重くなるが疲れた時には、正に生き返った気分になれます。
  
(2)バックカントリー、ハット(Hut)泊りの夕食と朝食

 全般を通してインスタント食品が手に入らなかった。お湯を入れたらOKのパック入りライスやパスタなどは、ほとんどスーパーに無かったし、ドライ・オニオンなどの乾燥野菜も目にしなかった。ニュージーランドで手に入ったものは、大体手に入るはずと考えていたが、当てが外れた。彼らの体力にとっては、軽さはさほど重要なことではないらしい。重い鮭の缶詰を持っていって、ゆでたパスタに加えるなど、何をするにも手数がかかった。
 また、少量を買うことは期待しないほうが良い。小さいパックに入ったものや小ビンのものはまず手に入らない。長期滞在でなければ砂糖や粉ミルクやコーヒーなどは、日本から持っていったほうが良い。朝食はもっぱらシリアルかパンにしたが、シリアルも一箱が大きいので、短期なら、余りは日本へのお土産にするくらいの気持ちで買わなないと、なかなか買う踏ん切りがつかない。 

(3)水

 カナダは良い水で水道水は大丈夫と言われたが、持っていく水は万一を考えてミネラルウォ ーターにした。山小屋では小川や池の水を使うが、発熱や下痢を引き起こすバクテリアが含まれていることがあるので、5分以上は沸騰させる必要がある。携帯の濾過器も良いとガイドブック等には書いてあるが、今回カナダでは使っている人を見なかった。ニュージーランドでは使っているのを良く見たのだが。ニュージーランドでは、朽ちた木や葉から出たタンニンのせいか、茶色になった水を使う場合があり、煮沸ではこの色は取れない。別に色がついていてもどうもないが、濾過器の場合は綺麗な透明の水になるので、カナダとの違いはこの辺かなと思った。正しいかどうかは分かりません。私はかさばるので濾過器は持っていません。



7.蚊と熊の対策

(1)蚊

 6月中旬の温度がまだ低い時には、何ともへなへなしたか細い蚊で、脅威を全く感じなかったが、7月に入り温度が上がるにつれて、猛然と襲うようになってきた。蚊が寄ってこない防虫スプレーと、蚊にさされた時のかゆみどめ薬は必携です。ただ蚊は、日本でもお馴染みなので、ニュージーランドのサンドフライに比べると、ずっーとましな感じがした。

(2)熊

 カナダのハイキングの案内を見れば、必ず書いてあるのが熊に対する注意です。心配しながら歩きましたが、国道で車の前を駆け足で横切るブラックベアーを見ただけで、幸い山の中では、ブラック・ベアーも、大きなグリスリー・ベアーにも会うことはありませんでした。
しかし、予定していた2箇所のトレイルが熊で閉鎖されいて歩けなかった。インティファティガブル山の場合は、インフォメーションセンターで予めクローズなのを聞いたが、どんなふうに表示されているのか知りたくて、トレイル入口迄行ってきた。オパール・ヒルの場合は、事前の確認をせずに行ってしまい、クローズされているのを見て、引き返し、別のトレイルに急遽変更した。
カナナスキス、インティファティガブル山
(Kananaskis, Mt Indefatigable)
のトレイルの熊によるクローズ表示
ジャスパー、オパール・ヒル
(Jasper, Opal Hills)
のトレイルの熊によるクローズ表示
表示には、禁止期間と立ち入り規制の範囲を示す地図が掲示されていた。絶えずこのような規制が行われることで、熊に出会わなくてすむということかなと思う。

熊を避けるために、鈴を鳴らして歩くと良いと言われている。事実カナダの各種ハイキングガイドにもそう書かれている。しかし、カナダの山で会った人で、鈴を鳴らして歩いている人に出会ったのは、日本人の夫婦ただ一組だけだった。アサバスカ山などを案内してくれたガイドに聞くと、鈴の音に熊が寄ってくるという話もあるとのことで、どうも効果があるとはいえないようです。

カナダ行きを計画中に、熊で知られる知床の羅臼山に登っておくことになり、わざわざメイド・イン・カナダの鈴を買い、さすが本場の鈴の音は違うなどと喜んで、盛んに鳴らしてきたのですが、カナダでは誰も鈴を鳴らして歩く人がいないため、その気になれず、かといって持っていないのも何か不安で、何時もザックの中にしまっておいて、僅かに耳の後ろでチリチリと音をたてるだけでした。お守りにはなったかもしれません。
熊撃退スプレーというのも有りますが、何メートル以内で噴射などと云われても、とっさの時に素早く取りし、熊めがけて噴射するなどという、ピストルの早撃ちみたいなことができるとも思えません。もし熊に出会ったら静かにその場を離れ、来た道をゆっくり戻ること、と思って歩いてきました。








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